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  • 2014.11.21

変態座談会 #13

あらためて語ろう! 高田vsヒクソン戦 『PRIDE.1』変態座談会【前編】

浅草キッドの玉袋筋太郎、構成作家・椎名基樹、プロレス&格闘技ライター・堀江ガンツの“変態”3人が、酒を飲みながら居酒屋で好き勝手に語りまくる変態座談会。今回は、先月からBSスカパー!でPRIDEアーカイブ番組『PRIDE HERITAGE』がスタートしたのを受けて、あの高田vsヒクソンが行われた『PRIDE.1』について語ります!

ガンツ 先月からBSスカパー!で『PRIDE HERITAGE』という、髙田延彦本部長をストーリーテラーとした、PRIDEのアーカイブ番組が始まりましたけど、ご覧になられました?

 

玉袋 観たよ! 『PRIDE.1』だろ? 懐かしいっつー思いもあるし、なんか、あのときの感情を思い出して、胸が締め付けられるような感じもあったよ。

 

椎名 そうなんですよね。UFC日本大会の前に、WOWOWでガンツとか桜庭、TKが出たPRIDEの番組あったじゃん?

 

ガンツ WOWOWの『PRIDE極選』ですね。

 

椎名 俺、ああいう昔のPRIDEの映像って、つらくて観るの嫌なんですよ(苦笑)。悲しくって。

 

ガンツ なんで、これだけの隆盛を極めたPRIDEが終わっちゃったんだって。

 

椎名 そうそう。

 

玉袋 だからよ、興奮しつつ悲しいんだけど、笑えるっていうのもあるんだよな。だってよ、いま『PRIDE.1』なんか観ると、かなり乱暴な興行だぜ?

 

椎名 アハハハハ! すごいセンスなんですよね。なんでそうなった?っていう(笑)。

 

ガンツ 1997年ってもう、17年も前ですからね。演出も違うし、試合の質も違う。

 

椎名 桜庭さんも「競技じゃない」って言ってたもんね。「どっちが強いか、やってやる!」っていうだけで。

 

玉袋 その前に、1993年に出てきたUFCがめちゃくちゃ乱暴だったじゃない? で、そこから4年経った『PRIDE.1』のほうが、当然整備されてると思ったんだけど、なんもされてねえんだよ(笑)。

 

ガンツ 試合ごとにルールが違ってたりして、より混沌としてる(笑)。

 

玉袋 ごった煮だよ、ごった煮。しっちゃかめっちゃかだもん。

 

椎名 引田天功は出てきちゃうし(笑)。

 

ガンツ バブルの残り香を感じますよね(笑)。

 

椎名 あのときって、俺も会場に行ったけど、ドームはそんなに客入ってなかったよね?

 

ガンツ いや、かなり入ってたんですよ(主催者発表 4万6,863人)。ただ、当時は新日本のドームがギッチリ満員を記録してた頃だったんで、それと比べると入ってないように見えただけで。

 

玉袋 そうだよな。あの頃のドームを知っちゃってる人間が、いまの新日のドーム観て「入ってないな」って思うのと一緒でね。まあまあ、入ってたんだよ。ただ、もっと入っていいだろ? とは思ってたよ。

 

ガンツ 逆に当時は、「なんで新日のドームに超満員なのに、髙田延彦vsヒクソン・グレイシーを観に行かないヤツがいるんだ!」って憤ってましたよね(笑)。

 

玉袋 そうだよ。高田がヒクソンとガチンコでやるんだから、一大事だぜ?

 

ガンツ それで玉さんは10万円のVIP席のチケット買ったんですよね。

 

玉袋 そうだよ。俺と博士の分と、なんかあったときの分ってことで、10万円のチケット3枚買ったんだよ。

 

椎名 30万円(笑)。

 

玉袋 博士と折半して15万だぜ。しかも当時、謹慎明けで一番キツいときだもん(笑)。

 

ガンツ 偽装免許事件ですね(笑)。

 

玉袋 だから仕事もなくて、カネもねえんだけど、カミさんに「これだけは、どうしても15万で行かなきゃいけねえから、行かせてくれ!」って土下座してな。

 

椎名 止めてくれるな、おっかさん(笑)。でも、いまでも15万円って、なかなか払えないっスよ。

 

玉袋 結局、3人で行こうとしたんだけど、1枚余っちゃったんだよ。

 

ガンツ なかなか、10万のチケット買い取ってくれる人はいないでしょうからね。

 

玉袋 しょうがねえから、水道橋駅前で「余った券買うよ~」って言ってるオジサンに譲ったんだけどさ。

 

ガンツ 余った券を買い取ってくれる、やさしいおじさんに(笑)。

 

玉袋 そう。路上チケットセンターな(笑)。あんときは買い叩かれたな~。

 

椎名 ダブ屋って、平気で「100円」とか言いますよね(笑)。

 

玉袋 10万の席だから、そこまでじゃなかったけど、ひでえ額だったよ。あの当時ヤフーオークションとかあったら良かったけどな。しかも、浅草キッドの隣で観られるっていう特典付きなんだから、もしかしたら10万以上になったかもしれねえ。

 

ガンツ ところが実際は二束三文だった、と(笑)。

 

玉袋 タダみてえなもんだよ。結局、なんかヘンなおじさんが来て、隣に座ってたけどな。

 

ガンツ 安く買ったんでしょうね(笑)。

 

椎名 でも、なんでわざわざ10万のチケット買っちゃったんですか? タレントなのに(笑)。

 

玉袋 だって博士が「ブラジルで行なわれたって観に行くだろ?」って言い出すからよ、そりゃ行くに決まってんじゃねえか。「だったら30万なんか安いもんだ」つって。

 

椎名 結論ありきの論理ですよね(笑)。

 

玉袋 まずオチがあるんだよ(笑)。ただ、この試合だけは、実券で観ねえといけねえ!って思ったんだよな。

 

ガンツ それぐらいの一大事でしたもんね。だから「俺たちファンもリスクを背負わないといけない」とか、妙な使命感を持って(笑)。

 

玉袋 そうなんだよ。また、プロレス業界はグレイシーだったり、バーリ・トゥードってもんを見て見ぬふりをしたわけじゃない。

 

椎名 しかも「バーリ・トゥードなんか、メジャーになんないんだ」っていうような頭で見てましたよね。

 

玉袋 あんなもんは、一時的なものですぐ廃れていくんだっていう論調だったもんな。

 

椎名 長州なんかそうだったし、猪木さんにしてもそうだった。

 

ガンツ 猪木さんは「美しくねえ」って言ってましたよね。でも、そうやって無視して放置しているうちに、「グレイシー」って名前はどんどん大きくなってって。

 

玉袋 そうだよ。で、そんな中で「打倒グレイシー」に立ち上がったのが、Uインターだったってことだよな。

 

ガンツ だから、『PRIDE.1』っていうのは、グレイシーが“黒船”として現れてから、Uインターがそこに立ち向かう物語ですもんね。

 

椎名 あのBSスカパー!の番組でもドキュメンタリー部分が良かったよね。「髙田最強」から始まって。

 

玉袋 そうだよ。高田さんが「最強」を名乗ったところから始まってるんだよな。実際、北尾(光司)をハイキックでKOしたときは、そういうイメージあったもんな。

 

椎名 ヒクソン戦と北尾戦って、数年しか離れてないんだよね。

 

ガンツ 北尾戦の5年後がヒクソン戦ですね。

 

椎名 だから、てっぺんにいた人が、凄い急激に落ちていったってことだよね。

 

ガンツ まず北尾戦の3年後、武藤敬司戦で地に墜ちて。

 

玉袋 4の字固めでギブアップだもんな~。

 

ガンツ されにその2年後に、ヒクソンに負けて「A級戦犯」と呼ばれて。

 

椎名 選挙に出たのはいつだっけ?

 

ガンツ 選挙は新日との対抗戦の3カ月前ですね。

 

椎名 そんなタイミングなんだ。じゃあ、選挙に落ちて、武藤に負けて(笑)。

 

玉袋 踏んだり蹴ったりだよ!(笑)。でもよ、あのとき高田さんが当選してたら、不登校児が減ってたかもしれないんだよ。高田さんは「全国の学校の校庭を芝生にする」って公約掲げてたけど、実際、芝生にすると不登校児がいなくなるっていう統計が最近出たんだよ。

 

椎名 そうなんですか?

 

玉袋 だから、引きこもり防止になってたんじゃないかと。まあ、ひきこもりを防止しようとした人が、山ごもりをした人に負けちゃうんだけど(笑)。

 

椎名 ヒクソン、山ごもりやってましたよね。家族みんなで来てるから、ファミリーキャンプみたいだったけど(笑)。

 

玉袋 俺、テレビ番組の企画で、あの山ごもりに行ってるからね。

 

椎名 あれ、どこでやってたんですか?

 

玉袋 長野の山奥。コテージみたいなの借りてやってたんだよ。で、俺たちが行ったとき、向こうで言われた時間より早くついちゃってさ。雨が降ってたから、クルマの中で待ってたら、雨の中、ヒクソンとホイラーと息子がさ、同じジャージ着て、フード被って山奥から歩いてくるんだよ。

 

椎名 カッコいい~(笑)。

 

玉袋 なんだこれ!? 『三匹が斬る!』か? と思って。それでヒクソンの部屋の中で柔軟みたいなの見せてもらって。

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