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  • 2014.10.16

変態座談会 #11

読書の秋、到来! これが変態必読の課題図書だ!! 「マイク・タイソン自伝『真相』」変態座談会

浅草キッドの玉袋筋太郎、構成作家・椎名基樹、プロレス&格闘技ライター・堀江ガンツの“変態”3人が、酒を飲みながら居酒屋で好き勝手に語りまくる変態座談会。今回は、読書の秋に変態読者へおすすめの「マイク・タイソン自伝『真相』」について語ります!

玉袋 ガンツ! 今週はよぅ、KAMINOGEの変態読者にこの秋オススメの一冊があるんだよ。

 

ガンツ 何ですか?

 

玉袋 椎名先生はもう読んだみてえだけど、やっぱいま日本人が読むべき一冊っつうのは大川隆法の本じゃなくて、マイク・タイソンの本だよな!

 

椎名 間違いないです(笑)。マイク・タイソンの自伝『真相』ですよね。全600ページ、するっと読めちゃった。

 

玉袋 読んじゃったね~。

 

ガンツ 『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』ばりに分厚いあの本が(笑)。

 

椎名 寝る前に布団の中で読むの大変って感じの(笑)。

 

玉袋 ガンツは『真相』まだ読んでねえんだろ?

 

ガンツ じつは、まだなんですよ。

 

玉袋 ダメだな~。あのね、『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』は最高傑作ではあったけど、木村先生は生きてないからね。あれが木村先生が語って600ページっていうのだったら、もっと凄かったかもしれない。その点、マイク・タイソンは生きてるからね。生きてるマイク・タイソンが自分の人生を語るって、あんなおもしれえものはないね。

 

椎名 あれ読むと、あらためて、地球規模のスターだったんだなって思いますよね。神様なんだよ。

 

玉袋 アリとタイソンだったら、もちろんモハメド・アリも素晴らしいんだけど、やっぱり美談が多いんだよな。それに引き換え、このマイク・タイソンの極悪非道っぷり!

 

椎名 ホント、ひどいですよね! やっぱ、アメリカのエンターテインメントって、ひどさのスケールもでかいんだなっていう。俺、結構読んでるんですよ、ジャンキーと呼ばれる人の自伝を。プロレスラーだと、ひどさの代表がダイナマイト・キッドだけど、それらと比べてもタイソンは圧倒的にひどい!

 

玉袋 ひどいし、スケールがでかい!

 

椎名 でも、知的でもあるんですよね。

 

玉袋 そうなんだよ、頭いいんだよ。

 

椎名 俺らなんかと比べると全然知的(笑)。だって、レーニンの本読んで、マルクスの本読んで、トルストイの本読んで。

 

玉袋 読書家でな。

 

椎名 レーニンの本って! っていう感じだけど(笑)。

 

玉袋 しっかり、そういう本を読んでるんだよな。しかも、飲みながら、キメながら、ヤりながら。

 

椎名 セックスがすごいんですよ!

 

玉袋 来る者は拒まずだからな。いつ何時、誰の挑戦も受けつつ、いつ何時誰にでも襲いかかるっていうね。

 

椎名 日本に来たときもそうだったんですよね。それでトラブルもめちゃくちゃたくさん抱えて。

 

玉袋 でもよ、タイソンを怒らせると、相手がすぐお金払っちゃうんだよね。

 

椎名 いちいち大金もらうんですよ。相手も命取られるよりは払っちゃえっていうノリだから。

 

玉袋 でもよ、出ていく金も飛んでもねえ額だから、究極の自転車操業でね。で、恩師がカス・ダマトで、マイク・タイソンが世界チャンピオンになる前にカス・ダマトが死ぬんだけど。俺は最後の丹下段平と矢吹丈の関係じゃねえかと思ったんだよ。それがあって、ダマトが死んだあとのタイソンの糸の切れ方ぶりとそこに集まってくるハゲタカね。

 

椎名 やっぱり、女って怖いっスよ。最初の奥さんがロビンっていうんだけど、とにかくお母さんと2人で凄いお金を引っ張り出してますよね。

 

玉袋 そうよ。

 

椎名 でも、あるとき、タイソンが自分の家に帰ったら、車が揺れてるんだって。

 

ガンツ 車が揺れてる!

 

玉袋 タイソンのカミさんのクルマなんだよ? なんだこれって思ったら、中からブラッド・ピットとカミさんが出てきたって。

 

椎名 なんちゅう話だっていう(笑)。

 

ガンツ ブラッド・ピットもバカというか(笑)。

 

椎名 俺、大好きだな、ブラッド・ピット(笑)。何やってんだ、おまえって。タイソンのカミさんとカーセックスするか?って。それで、また金払っちゃってるし。

 

玉袋 いや、最高だよ。刑務所の話もな。

 

椎名 向こうの刑務所って、あんな自由なんですね(笑)。

 

玉袋 タイソンは刑務所でもやりたい放題で、刑務所でロブスター食ってるんだよ? で、カウンセラーの女とずっとヤってたとか。

 

椎名 モテんですよね。ヤってみたいと思うんですかね、向こうは? 野獣と。

 

玉袋 そうでしょう。宇宙最強の男にめちゃくちゃにされてえんだよ。で、タイソンは大金持ちのグループと付き合って、いろんなところに世界旅行に行くんだよな。

 

椎名 あれ、いい話ですよね。

 

玉袋 最高だよ。

 

椎名 みんなタイソンに来てほしいから、いろんなサービスをしてもらえるんだよね。

 

玉袋 だって、300億稼いだ男だぜ?

 

椎名 でも、その半分をドン・キングが懐に入れちゃってるけど。

 

玉袋 そうなんだけどよ、タイソンがドン・キングを蹴飛ばしてた話がいいんだよ。

 

椎名 そう! タイソンって結局、ドン・キングにいいようにやられていたと思うじゃん? 

 

ガンツ そんなイメージありますよね。

 

椎名 でも、実際はタイソンがドン・キングをもの凄くいじめてたんだよ。人前で蹴っ飛ばして。みんなドン・キングを怒らせたら殺されると思って恐れてたんだけど、タイソンは「全然怖くねえ」っつって、みんなの前で「このバカ野郎!」って蹴っ飛ばして、ドン・キングが「やめてくれよ……」ってなるっていう。

 

ガンツ 力道山が猪木を靴べらで叩くように(笑)。

 

玉袋 それでチャンピオンで、王様になったあとも、まだ押し入り強盗とかやってるところが凄いんだよ。

 

ガンツ そんなことやってたんですか!?

 

椎名 しかも、押し入り強盗を始めて、最初に捕まったのが11歳だって(笑)。

 

ガンツ 11歳で押し入り強盗デビュー(笑)。

 

玉袋 「俺はその時、11歳だった」とか書いてあるんだよ(笑)。

 

椎名 あの時代のニューヨークの状況を読んで驚きませんでした? こんなに悪かったのかって。

 

玉袋 治安が悪いなんてもんじゃねえんだよな~。

 

椎名 タイソンは11歳のときにバンバン発砲して警察に追われるんだけど、ニューヨークのダウンタウンなんか自分の庭だからどこにでも逃げられるじゃん? それで鳩小屋に逃げて、警官がタイソンを探しながら「あいつ絶対にぶっ殺してやる!」って言ってるのを見て、鳩小屋の中で笑ってたとか書いてあるの。それが11歳だからね。

 

玉袋 凄いよね。

 

椎名 荒れてますよね、ニューヨークは。

 

玉袋 だからよ、タイソンっていうのは根っからのワルで、獣みたいに思われてるわけだろ? まあ、確かに獣なんだけどさ。でも、世に言うタイソンの耳噛み事件なんてのは、タイソン側の意見を読むと、「俺がタイソンだったら、そりゃ噛むわな」って思うよ。

 

椎名 (イベンダー・)ホリフィールド、汚え!って思いますよね。俺、当時からホリフィールド大嫌いだったもん。でも、あいつもタイソンと同じ出自の人間なの。

 

ガンツ ああ、そうなんですか。

 

玉袋 タイソンは、昔からホリフィールドのこと知ってんだよな。

 

椎名 そうなんですよね。ホリフィールドって、ゴージャスで聖人ぶってるイメージじゃん?

 

玉袋 でも、実際は違うんだよな。オリンピックのメダリストだったりするから、そっちのイメージになってるだけで、本当はタイソンと一緒なんだよ。

 

ガンツ なんか、まさに力石徹と矢吹丈みたいですね。白木財閥に囲われたエリート力石と、橋の下の丹下拳闘ジムの野良犬ジョー、でも、本当は同じ少年院出身という。

 

玉袋 グラジエーターだよな、あれは。で、ずっと読んでったんだけど、一番最後のジョー小泉さんのあのネタ。

 

椎名 凄いよね。厳しい人だね、あの人は。

 

玉袋 やっぱボクシングをちゃんと観ている人は、厳しいジャッジをするんだよな。要するにタイソンも悪けりゃ、ドン・キングも悪い。しかも、カス・ダマトも悪いんだよ。

 

椎名 カス・ダマトがミスリードしたのが悪いってね。

 

玉袋 カス・ダマトはタイソンを洗脳したんだよな、「野獣になれ!」って。あれ、ある意味で、カール・ゴッチだよ。

 

椎名 カール・ゴッチですよね。きれいごとで技術を教えるんじゃなくて、「ぶっ殺せ! やれ!」って。

 

ガンツ ゴッチが弟子に「シュートで相手を潰してしまえ!」って指令を出すように。

 

玉袋 それはゴッチがアメリカマットで不遇だった鬱憤が溜まった結果だったようによ、カス・ダマトもずっと溜まってたんだよな。だから、裏切られた者に対する反撃っちゅうか、呪い。

 

椎名 呪いですね。それで、カス・ダマトはタイソンを一目見て、その才能に気づくんですもんね。

 

玉袋 そう。「ようやく2人目の天才に出会えた」って。

 

椎名 あと、タイソンはすごいプロレスファンなんだよね。

 

ガンツ でしょうね。WWEのレッスルマニアとかにも出てますし。

 

玉袋 だからWWEに出て、お金ももらえて、苦しいときだから、あれは良かったって書いてあるんだよな。同じようにK-1のことも書いてあんの。

 

ガンツ おお!

 

玉袋 K-1がハワイにタイソン呼んだろ? あんとき谷川さんが、なんとかタイソン出さなきゃいけねえってんで、バックステージで「カネカネカネ!」、「現金現金!」って。なんとか現金作らなきゃって言ってたって書いてあるんだよ。それでタイソンはK-1からもらった金で、アストンマーチン買ってんだよね。

 

椎名 お金がないときなんだけど、アストンマーチンとランボールギーニが大好きで。

 

玉袋 あれ笑ったのが、そのちょっと前にタイソンがお金なくなっちゃって、そろそろクルマでも売らなきゃいけねえなつって、64台あるクルマの中から売るんだよ。

 

ガンツ 64台もあったんですか。

 

椎名 そんなにクルマ持ってて、クルマ大好きなのに運転が苦手なの(笑)。しかも、酔っぱらい運転ばっかしてたり。

 

玉袋 もう、ロスからラスベガスにビュンビュン飛ばして行っちゃったりとかさ。メチャクチャだよ。

 

椎名 メチャクチャ。あと、めちゃくちゃなのは、トラをペットで飼っちゃったやつね。

 

玉袋 ケニア(トラの名前)な。

 

ガンツ ホントにトラ飼ってたんですね(笑)。

 

椎名 俺、あれ読んで勉強になったんだけど、トラはペットにすれば人間に懐くんだって。

 

ガンツ ああ、ネコ科の一種だから……って、ホントですかね?(笑)。

 

椎名 タイソン曰くね(笑)。トラは懐くけど、ライオンは野生すぎて無理なんだって(笑)。

 

玉袋 あと、トラは懐くんだけど、もの凄い嫉妬を焼くらしいんだよな。だから、タイソンがちょっとケニアを放ったらかしにして遊んでると、部屋の中を全部壊しちゃうんだって。

 

ガンツ トラが嫉妬で暴れまくるって、めちゃくちゃ怖いですね(笑)。

 

椎名 しかも、懐くっていっても、飼い主のタイソン以外はダメなんだよ。

 

玉袋 そう! タイソンはケニアを放し飼いにしてたんだけど、家にファンが来ちゃうんだって。で、細かくは書いてないんだけど、女が金網登って、ケニアを触ったら、とんでもないことになったって書いてあったよね。

 

ガンツ ガハハハ! それは恐らく……(笑)。

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