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  • 2014.10.02

「国立岡山大学薬学部卒&薬剤師の資格を持った男がプロレスラーになった理由」WRESTLE-1の超新星・吉岡世起インタビュー【後編】

武藤敬司率いるWRESTLE-1の若手の中でひときわ輝きを放つ男・吉岡世起。国立の岡山大学薬学部を卒業し、薬剤師の資格まで持っている男がなぜプロレスラーになったのかを探るインタビューの後編! 岡山大学を卒業し、全日本プロレス、そしてWRESTLE-1へ! イギリス遠征を経て、さらに飛躍しようとする吉岡の話を聞いた。
「『薬剤師になるつもりはないから』って親に言ったら、30分ぐらいうなだれて、『育て方間違ったのかな』って、ずっとぼやいていました」

──大学卒業後の進路はどう考えていらっしゃったんですか?

 

吉岡 カズさんに褒められて、それからも全日本にも何度か出させてもらったんですけど、そのときに「全日本に入ったらいいのに」ってちょくちょく言われていたんですよ。いまになってわかったことなんですけど、全日本の中でも、「入れよう」とか「欲しい」とかって言ってもらっていたみたいで。人づてに武藤さんからも気に入られているっていう話も聞いてたんで、もしかしたら入れるんじゃないかと思って、就職活動を一切しなかったんですよ。

 

──潔いですね(笑)。じゃあ、そこで全日本入団一本に絞ったんですね。

 

吉岡 はい。まあ、入れなくても東京のインディーとかで出してもらえるかもしれないと思って。それで、HANZOさんに「東京行きたいです。できたら全日本に入りたいんですけど、ダメなら東京のインディーでやってみたいです」っていう話をしたんですよ。

 

──とりあえずは東京でプロレスがしたかったと。

 

吉岡 はい。とにかく試合数を増やして、もっとプロレスを学びたかったんで。それでHANZOさんに話をしたら、最初は渋っていたんですよ、レッスルゲートからも人がいなくなっていた状況だったんで。でも、ボクの熱意に折れて、「じゃあ、全日本に話してみようか」ということになって、カズさんと話をしてくれたんですよ。

 

──なるほど。もうここまで来たら親御さんもさすがに反対はしなかったんですか?

 

吉岡 いや、してましたね(笑)。

 

──あ、やっぱり(笑)。国家試験を受けて、薬剤師の資格は取ったんですよね?

 

吉岡 はい。でも、「薬剤師になるつもりはないから」って、親に言ったら、もの凄く落ち込んでいましたね(笑)。30分ぐらいうなだれて、「育て方間違ったのかな」って、ずっとぼやいていました。衝撃的だったんで憶えてます(笑)。

 

──親御さんも6年の間に考えが変わってくれることを期待していたんでしょうけどね(笑)。でも、全日本入団の発表があったのが昨年の5月でしたから、すでに内部は分裂騒動でガタガタしているときですよね。

 

吉岡 そうなんですよ(笑)。たまたま福山に元全日本の営業の人がいて、その人から全日本に入るためのアドバイスを受けたりしていたんですけど、「バーニングが来る前に入ったほうがいいよ」って言われて。人が増えるし、ジュニアも増えちゃうので、その前に入ったほうがいいと。

 

──全日本入団を目指しているときは、ちょうどバーニング勢がやって来た頃ですね。

 

吉岡 はい。ただ、その頃はまだ大学に行ってたんで、そのタイミングでは無理だったんですよ。

 

──バーニングが全日本への参戦発表があったのは2013年の1月ですから、卒業までもう少し間があるわけですよね。

 

吉岡 ただ、運がいいことに武藤塾の公開オーディションで受かった3人のうち、2人が辞退したんですよ。で、若手のアンディー(・ウー)さんと稲葉(大樹)さんもメキシコに行くことになって、新弟子がいなくなっちゃったんですね。だから、雑用をする人を欲しがっているっていう話を聞きつけて、「練習生でもいいんでお願いします」と、HANZOさんに言ってもらって。

 

──なるほど。それで練習生として全日本で再スタートを切ったわけですか。

 

吉岡 そうなんですよ。ただ、入ったら入ったで、「なんでキミ、この時期に来たの? いま揉めてるよ」って言われて(笑)。

 

──まあ、そう言いますよね(笑)。

 

吉岡 だから、5月に全日本に入って、7月には退団したので、2カ月ぐらいしかいなかったですね。

 

──なるほど。でも、全日本の練習に参加してみてどうでした?

 

吉岡 いままでと全然違っていたんで、ビックリしました。レッスルゲートはあんまり基礎体力の練習をやってなかったんで。厳しいとは聞いていたんですけど、全然違っていたので驚きましたね。

 

──ただ、カズさんたちから評価も高かったし、自信はあったんじゃないですか?


吉岡 いや、あんまりなかったですね。ホントに基礎を習ってなかったんで、不安でしたね。あと、評価していただいた分、幻滅されるのが怖かったんですよ。「こんなこともできねえのかよ」って思われたらどうしようって。

 

──ハードルが高くなっていると(笑)。でも、そうやって全日本、WRESTLE-1での練習を積んできて、再デビューを果たしたわけですけど、いかがでした?

 

吉岡 ド緊張でしたね、デビュー戦は。レッスルゲートのデビュー戦よりも緊張したかもしれないですね。ただ、再デビューしてようやく仲間になれたかなっていう気がします。

 

──でも、そのあとは真田(聖也)さんとタイトルマッチをやったり、7月の両国大会でもタイトルマッチが組まれましたし、ドンドンチャンスがやって来ましたよね。

 

吉岡 ビックリですね。真田さんとのタイトルマッチは後楽園のメインだったんですけど、メインは初めてだったし、後楽園での試合もWRESTLE-1に入って5回目ぐらいだったんで。ボクはほかのインディーを経験しないできたので、階段を何段も飛ばして上がってきた感覚ですね。地方でもメインをやるようになりましたし、まさかこんなに早くこうなるとは思ってもいませんでしたね。

 

──両国大会ではブリティッシュ・ライトヘビー級王座を獲って、チャンピオンにもなりました。

 

吉岡 シングルのベルトは初めてだったんですよ。しかも、憧れていた武藤さんやカズさんのいる団体で、イギリスのベルトですけど、両国という舞台で獲れたのは夢のようですね。

 

──そのあとすぐにイギリスに遠征に行かれましたけど、海外遠征は初めてだったんですか?

 

吉岡 海外自体初めてです。初めての海外がひとりでイギリスという(笑)。

 

──吉岡さんが行かれたオールスターレスリングは、船木(誠勝)さんとかも行ったことがあるんですよね?

 

吉岡 いろんな人が行っているみたいですね。素顔の頃の獣神サンダー・ライガーさんとか。

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