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  • 2014.09.11

GK金沢克彦コラム #12

GK金沢コラム連載第12回!! 「『ゴング』復刊0号発売の反響は?」

「長州力には感謝の気持ちしかない」

 

 

 9月9日、無事に新装刊『ゴング』復刊号が発売された。一応、全国の書店、ほぼ全コンビニ、一部JRの駅売りと販売は多岐にわたるのだが、当然のように全店舗に置かれているわけではないから、熱心なプロレスファンでもまだ購入できずに困っている人もかなりいるらしい。とくに、地方の人たちはお手上げ状態だと私のブログのコメント欄に書き込んでくる方々もいる。

 

 もっとも確実な手段として、通販の大手である『アマゾン』で予約注文する手もあるのだが、注文が殺到しなんと発売前日の時点で在庫切れとなってしまった。いやはや申し訳ない。ただ、こればかりは出版社の営業サイドの仕事なので、私がどうこうできる問題ではないのでしばらく御辛抱願いたい。

 

 さて、肝心の『ゴング』復刊号の内容に関して、読者のみなさんがどんな感想を持っているのかは、9日(午後10時~1130分)に出演したニコニコプロレスチャンネル『ニコナマ放送』の番組内でダイレクトに知ることができた。パートナーとして私の隣に座ってくれたのは大川昇カメラマン。『週刊ファイト』時代から遡って、じつに26年の付き合いであり否応なく腐れ縁で私と結ばれている男。だから、会話はまったく途切れることなく続き、1時間半という時間もまったく長く感じなかった。主に、誌面を紹介しながらそれに関するエピソードや取材時の裏話などを語っていく。私の感覚でいうと、イチバン視聴者から驚きの書き込みが多かったのは前田日明×デイビーボーイ・スミスJrの超異色対談だった。

 

 これを公開することによって、なぜ先の『G1 CLIMAX 24』でスミスがキャプチュ―ドを使い始めたのか、ようやくファンも理解できたからだろう。もうひとつ、印象に残ったのは「みなさんは月刊ゴング、週刊ゴングのどちらを希望しますか?」と私が問い掛けたところ、400人以上の視聴者から月刊=88%、週刊=12%という意外とも思える数字が結果としてハッキリ出たことだ。

 

 それを踏まえての私の見解はこうなる。というより、それを踏まえなくても、今回誌面づくりに没頭しているときに、自分なりの感覚で気付いたことでもあった。1983年7月、時代に先駆けて月刊から週刊化した『週刊プロレス』のキャッチコピーは「月刊では遅すぎる、日刊では浅すぎる」だったと記憶している。いいコピーだなあと思った。

 

 ただし、あれから30年の歳月が流れ、私が感じたのは、「週刊では遅すぎる、週刊では浅すぎる」なのである。なにも『週プロ』を茶化しているわけではなくて、これが時代の流れであり、いまのプロレス市場そのものを象徴している言葉だと思うのだ。現代のネット社会では、試合の結果と詳報、さらに試合写真に選手のコメントまで、ほぼリアルタイムで知ることができる。ファンブログなどは試合とほぼ同時進行だし、新日本プロレスのようにオフシャルウェブサイトやオフィシャルスマホサイトでそれを公開している団体では、日付が変わると同時に詳細をすべて知ることができる。

 

 各種のネットサイト、携帯サイトなども結果はもちろん、選手自身のコラムなど内容は充実の一途である。こうなると、かつて速報性で勝負してきた週刊誌にとって速報の意味合いと価値観が変わってしまう。だから、週刊では遅すぎるし、試合(ビッグマッチ)を中心に追いかけていても内容が浅くなる

 いまや時代は一回転して“月刊”の時代に戻ってきたように感じてしまうのだ。それをニコナマ放送のアンケート結果でよけいに実感したしだいである。

 

 一方、私のブログのコメント欄に寄せられた読者の声はおおむね好評なのだが、一部批判もある。「新日本雑誌かよ? メジャーだけじゃねえーか!」という声もあり、さんざん『ゴング』の編集方針と新日本批判に終始している声もあった。これに関しては、ハッキリと言える。新日本が誌面の50%を占めるのは当たり前だ。いまの業界をリードして、プロレスブームを作りつつあるのは新日本プロレス。集客面でも独走している。さらに、新規ファンもどんどんと増えていく。そこを狙わなくて、雑誌創刊(復刊)などあり得ない。まあ、新日本以外の団体のファンなのだろうが、我々は商売として成立するものを作らなければならないし、本を売らなければここまでの苦労も水の泡……2年以上かけてたどりついた『ゴング』復刊も復刊0号をもってジ・エンドとなるのだ。

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