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  • 2014.08.14

マッスル坂井の「ザッツ・リビング・レジェンド」 #7

マッスル坂井の「ザッツ・リビング・レジェンド」第7回 男色ディーノ(DDT) 「『ゲイである』ということ以上に、『学生プロレスのキャラクターのままデビューした』ということが、プロレス界にとって脅威ですね」

プロレス業界随一の分析力とプレゼン能力を持つマッスル坂井が、業界のリビング・レジェンドの凄さを、独自の視点で『ビッグファイト』読者に紹介!
 

【今週のレジェンド】
男色ディーノ(だんしょく・でぃーの)
1977年5月18日、広島県豊田郡出身。学生プロレス時代よりゲイレスラー・男色ディーノを名乗り、その後も同じリングネーム、同じキャラクターのままプロデビュー。2003年よりDDTに参戦し、同団体のエンターテインメント部門の中核を担う存在となり、2010年、2013年にはDDT総選挙で1位を獲得。マッスル坂井とは同年齢のライバル的存在であり、猪熊裕介を加えた「ドラマチック三銃士」と呼ばれたことも。



 今週末、8月17日のDDT両国国技館大会に出場することになりました。マッスル坂井として、男色ディーノの持つEXTREME級選手権に挑戦します。そういうわけで今日は、男色ディーノについて語ろうと思います。まずはこちらをご覧ください。
 
DDT両国国技館大会直前記者会見
『DDT EXTREME級選手権試合~マッスル坂井 煽りパワポ~』
https://www.youtube.com/watch?v=gFPYuFSZcEA


【DDTオフィシャルサイト】両国ピーターパン2014記者会見
http://www.ddtpro.com/ddtpro/13149/

 
 
 お時間のない方、職場などでこれを読んでいて音を出せない環境の方などは、DDT公式サイトのレポートの、我々の試合部分を読むだけでもいいかと思います。
 
 事前の記者会見では、「男色殺法対策における中間報告」のプレゼンテーションをやらせてもらいました。両国ではあのパワポから余計なものを省いて簡略化して、それプラス、今回行う「インポータントサムシング時限爆破デスマッチ」のルールについての説明とか、それへの対策とか、意気込みみたいなものを足してプレゼンテーションすることになると思います。うわ、これを書いてるのが水曜の深夜で、両国大会が日曜ってヤバいですね。東京でパワポ作らないといけないのか。間に合うかちょっとわかんないですけど、がんばります。
 
 記者会見でのプレゼンでも言ったんですけど、男色ディーノが勝ってしまうと、従来のプロレスの価値観が壊されるんですよ。破壊的イノベーション≒男色的イノベーションからプロレスを守るのがこの試合のテーマになってくるでしょうね。
 
 「破壊的イノベーション」についておさらいしますと、ラジカセとウォークマンみたいな関係をイメージしてください。ウォークマンは音楽再生機器であるにも関わらず、スピーカーを大胆に取り除いて、イヤホンでいつでもどこでも音楽を聴くという自由さを手に入れて、最終的にラジカセより シェアを拡大したと。
 
 「男色的イノベーション」というのは、メジャーレスラーがラジカセ、ウォークマンが男色ディーノってことですね。要するに、プロレスラーが本来持っているはずの男らしさ、筋肉、強さだとかを取り除いたにも関わらず、わかりやすさだとか、自由さによって新しいファンを多く獲得している。
 
 ウォークマンも男色ディーノも、それまでの商品に比べて欠けている部分はあるんですけど、商品としての性能、魅力は非常に高いんですよね。ウォークマンはそのへんのラジカセより音はいいうえに、どこでも聞ける。ディーノは、メジャー団体のレスラーに比べたらスクワットの回数はできないかもしれないけど、レスラーとしての性能はめちゃめちゃ高くて、メジャー団体のレスラー以上。ここで言う「性能」ってのは何かというと、お客さんを満足させることです。これが男色的イノベーションです。
 
 この男色的イノベーションのせいで、「プロレスラーは強いとか弱いとかじゃなく、お客さんを沸かせることができればそれでいい」ってことになってしまったんですよ。それで実際、DDT総選挙で1位に選ばれましたから。スクワット1万回ができても、スパーリングでいくら強くても、DDT総選挙1位になれるかっていうとなかなかできない。あの総選挙においては、男色ディーノは飯伏幸太よりもHARASHIMAさんよりも上なんですよ。それが非常に大きいですね。総選挙っていうのは、新日本でいうとG1みたいなもんですから。IWGP王座がKO-D無差別級王座だとしたら、もう一個の価値観。だいたいディーノは、DDT内でベルト戦線にはそんなに絡んだりしてないのに総選挙で1位ってのが不気味ですよ。誰も対抗できないポジションです。
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