• このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 2014.08.07

GK金沢克彦コラム #7

GK連載コラム第7回!! 「現在、“空前絶後の夏”真っただ中」

G1浜松大会、その試合前、GKが石井にかけた言葉とは?
 現在、“空前絶後の夏”真っただ中である。気が付くと当コラムも第0回の特別編を含めて8回目の更新となるのだが、一度も“空前絶後の夏”に触れてこなかったのだから、不思議だしおもしろい!? そうこうしているうちに、3日後には“空前絶後の夏”が終幕を迎えてしまう。やはり今回は“空前絶後の夏”に関して書いてみようと思う。ここで問題です。ここまで“空前絶後の夏”が何回出てきたでしょうか? はい、答えは5回。では、そろそろ本編にいきたいと思う。『G1 CLIMAX 24の話題である。といっても、あの試合がどうだとかこうだとか、あまり掘り下げてみることなく、先週の7・31浜松大会から、6日の高松
大会の結果などを見つつ、自分が取材に向かった大会で気付いたことをサイドレポート的に書いてみよう。
 

 まず、7・31浜松はサムライTVの生中継の解説者として取材に出向いた。ここで最大のテーマとなったのは、果たして日帰りできるのかどうか? 浜松駅発~東京行きの新幹線(ひかり号)の最終便は2159分である。会場のアクトシティ浜松から新幹線乗場までは徒歩約10分の距離。試合は18時半スタート。ふだんの興行であれば、充分に日帰りできる時刻設定となっている。ところが、昨年のG1開幕戦が同所で開催されたとき、マスコミ勢は車で取材に来た人間以外は全員終電に間に合わず、泊まりとなった。

 

 今年もかなり厳しい。周知のとおり、G1大会中のカード編成は最終戦(西武ドーム)をのぞく全興行がG1公式戦のみで10戦組まれている。さらに、浜松のメインイベントには恐るべき男が待っている。そう、新日本のエース、100年に1人の逸材こと棚橋弘至である。棚橋がメインを勝利で締めれば、その後どれほどの大惨事!?(苦笑)が待っているかは推して知るべし。対戦相手は昨年、見事に棚橋を食ってその存在感と人気を不動のものとした石井智宏。さらに、セミファイナルにも強敵が立ち塞がった。カードはオカダ・カズチカvs矢野通というCHAOS同門対決。これまで5分前後の省エネ戦法で次々と公式戦をきり抜けてきた矢野といえども、相手が同門のレインメーカーとなればそう簡単にはいくまい。そこで、みんなマスコミ勢の思いはひとつ。ただ、口に出さないだけなのだ。誰も言わないならオイラが言うしかないだろう。試合前、選手が思い思いにアップに入っている最中、私は2人の男に声を掛けて激励した。そう、私は中立でいなければいけないのに、まして解説者という立場なのに、悪魔に魂を売ってしまったのである(※大げさかね?)。まずはベンチプレスをしながら一息ついていた石井に忍び寄る。

 

「トモさあ、どんな手を使ってもいいからタナに勝ってよね! これはマスコミみんなの願いを俺が代弁してるんだよ。タナが勝ったら終電に乗れる可能性がほぼ消えるんだ」

 

「そんなこと言われても相手は棚橋だし……だけど、みんながそう願っていてもいなくて勝つつもりですよ!」

 

 多少キョトンとしながらも、石井は理解しているようだった。「みんな終電に乗れるといいですねえ」とニヤリ。続いて、イスに座って休憩中の矢野に声を掛ける。

 

「どう? さすがに疲れてきたかな?」

 

「疲れるわけないじゃないですか(笑)。いつもマイペースで速攻で決めてますから」

 

「今日もその速攻勝負で頼みます!」

 

「あ、終電でしょう(笑)。さっきも誰かに言われたなあ。まあ、皆さんの期待に応えられるようにがんばりますから」

 

 頼むぞ、矢野ちゃん。勝っても負けても十八番の速攻ファイトで決着をつけてくれ。という思いを秘めつつ、生中継は18時開始で試合は18時半にスタート。セミで実現した2度目のオカダvs矢野。やはりそう簡単に決まるような試合になるわけがない。間にレフェリーを挟んでの(利用しての)だまし合い、化かし合いの末、レインメーカーでオカダの辛勝。試合タイムは9分1秒だった。いよいよメインへ。「できれば新幹線で帰りたいですね」と言っていたゲスト解説のタイガーマスクも若干ソワソワ。白熱の攻防を掟破りの逆ラリアット(※懐かしい!)からハイフライフローで棚橋が制す。タイムは152秒。この時点で2140分ごろ。いま直ぐに会場を出れば最終便に間に合う。ディレクター陣はタイガーに「出てもいいですよ」と言ったが、タイガーは「いえ、仕事ですから最後までやります」とキッパリ。選手バスに乗せてもらい帰京するという。偉いぞ!タイガーマスク。さすが、我らがヒーローだよ。

>