• このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 2017.03.09

GK金沢克彦コラム #136

GK金沢コラム連載第136回!! 「7週間のご無沙汰でした」

GK金沢が人生55年のなかでもっとも苦悩した3カ月間!
 
 7週間のご無沙汰でした。“たまおき・ひろし”でございます(※各自調査のこと)。いえいえ、GK金沢コラムが帰ってまいりました。

 なぜ、7週間もの休載期間をもらったかというと、知っている人は知っているだろうけれど、ワタクシ金沢は“脳腫瘍”摘出手術のため、当初の予定よりう〜んと長く都内の大学病院に入院していたからです。これだけ長く入院して、しかもこれまた予定外の2度目の手術も受け、入院中はずうっと個室。この個室の1泊分の料金が高級ホテルのスイートまではいかないまでも、ツインルームくらいの値段がするのです。
 
 結局、入院費用の総計は目を疑うほどの、いや目ん玉飛び出るほどのマグマ級の金額となりました。おそらく担当の小松記者の年収ほどは(※知らないけど!)いったように思います(笑)。ま、いろいろと病院側に文句も言いたいところですが、看護師さんのなかに熱狂的プロレスファンがいたこともあるし(※情報漏れがコワイ!)、命は金に換算できないことなどを思えば仕方がないことなのかなあと。そう無理やりにでも自分を納得させているところです。

 したがって今回は、プロレスコラムというより私的闘病記。人生55年のなかで、おそらくもっとも苦闘したことになるであろう3カ月余の出来事をあらためて綴ってみたいと思います。「そんなもの興味ない!」なんて言うなかれ。この10年、しっかりと1年に2回の血液検査を受け、すべての分野において正常値だった私。生活習慣病とは無縁と信じていた男が、ある日突然、病におかされていることがわかったわけなのだから、みなさん是非とも心して読んでいただきたいと思うわけですよ。

 すべての始まりは、昨年の10月20日ころにある症状に見舞われてから。口中の左奥に突然激痛が走るようになったのだ。冷たいもの、熱いもの、辛い刺激物がしみたり、不用意にあくびをしたときなど、頭を抱えたくなるほどの激痛に見舞われた。しかし、不思議なことに痛みは10秒ほどで消えてしまい、まったくあとをひかない。そこで近所の耳鼻咽喉科で診てもらい、口内炎の薬をもらったのだが、いっこうによくならない。

 そこでもう一度、同じ耳鼻咽喉科を訪ねたところ、「これはおそらく三叉神経痛だと思われます」と診断された。三叉神経とは頭部のコメカミあたりから伸びている文字通り3本の神経で、これがどこかに当たると凄まじく痛いという(※詳しくは各自調査のこと)。あとで知ったことだが、拷問などではこの三叉神経を痛めつけるという手段が用いられているとも聞いた。よーく、わかる。それぐらい問答無用の激痛が走るのだ。

 この三叉神経痛の痛みを緩和させるためにもらった唯一有効な内服薬がテレグトールという錠剤。これもあとで知ったことなのだが、テレグトールといのは、三叉神経痛と“てんかん”の治療のみに使われる薬。そう聞いただけでも、そうとうに強い薬なのだろうなという予想はつくだろう。

 ここで話はすこし飛ぶ。内臓に関しては健康そのものの私だったが、5年ほど前から血圧が若干高めということで、これまた近所の脳外科クリニックから1カ月に一度、血圧の薬をもらっていた。そこへたまたま出向いたのが11月14日のこと。診断の際、院長先生に三叉神経痛の症状が出ていることを話すと、温厚な院長の目がキラリと光った。

「金沢さん、そういえば頭のほうはもう7年近く(※正確には6年7カ月)診てないですよね? せっかくだからMRI撮ってみましょうか?」

 すぐに検査室で頭部MRI撮影を行ない、15分ほど待ってふたたび診察室へ。部屋に入った瞬間に、ただならぬ空気を感じ取った。いつもニコニコしている院長の顔がかたく、目の前の拡大画像を見つめている。

「金沢さん、やっぱり撮影してよかった。見て下さい。真ん中より左側が一部白くなっているでしょう? これは腫瘍です。2㎝弱ですね。大きくはないけど、決して小さいとも言えない大きさです。なるべく早く大学病院で診てもらったほうがいい。すぐに紹介状書きますから」

 私はといえば、こういうときの開き直りは早い。まあ、しょうがねえなあ、こういうこともあるんだろうなあ、という感覚。というわけで、2年前に人間ドックを受けたことがあるK大学病院宛の紹介状を書いてもらった。

 もうやるなら早くやってしまおう!という気持ちもあって、3日後の17日にはK病院で診察を受けて、その場で年明けの1月25日の入院、27日のオペが決まった。無論、こういう場合、セカンドオピニオンというのが常識となってくるから、その4日後の21日に脳腫瘍手術の世界的権威であるFドクターを擁するT病院にも行ってみた。ただし、世界を駆け巡るFドクターはいつ帰国するかわからないと言う(笑)。

 それなら、もういいや。私はなにごとも即断即決の男。最初に行ったK病院にお世話になることを決めた。ちょうど、その時期だった。約2週間服用したテレグトールの効果が出てきたのか、三叉神経痛の症状がピタリと止まった。

 痛みが止まったので服用をやめたところ、そのタイミングで今度は熱が出た。毎日38度以上の発熱に悩まされる。近所の内科に行ってみたが、インフルエンザではなかった。これといった風邪の症状はないのに、発熱して首や脇の下のリンパ節が痛くてだるい。この症状は10日ほどもつづいた。

 ちょうど、鈴木みのる率いる鈴木軍がノアとの最終決着戦に臨んでいたころで、当コラムの原稿に対して鈴木がツイッターでクレームをつけたことから、みのるvsGKのプチ抗争がスタートしたころでもある。

 なんとか発熱が収まったところで、次なる試練が待ち受けていた。12月4日ころと記憶している。なんか痒い。頭が痒い。ポリポリとかいていたところ、あっという間に痒みは全身に広がった。もともと敏感肌の私は、汗をかきやすい夏場や、蒸れやすい冬場になると、パンツのゴムで締め付けられるお腹まわりや汗をかきやすい脇の下などに湿疹が出やすいのだが、今回の症状はシャレにならなかった。頭皮から顔面、足の甲にいたるまで全身に隈なく発疹が出たのだ。

 頭皮の痒みなど、どうしようもないから、ただ頭を氷で冷やすしかない。痒みの辛さというのは、ある意味痛みよりも地獄である。3日間、まったく眠れずに頭を冷やしつづけていた。気がつくと、顔が真っ赤になりボコボコに腫れあがっていた。両耳まで真っ赤に腫れて、1・5倍ほどの大きさになっている。フルぼっこでKOされたボクサ―の顔だってここまでは腫れないだろうという感じ。
>