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  • 2017.02.24

マッスル坂井の『不動心』 #1

第1回 2月2日、マッスル坂井とペールワンズ事務所で。[完全版]

「俺らは周りの人からは嫌なことしか言わないめんどくせえヤツって思われてんですよ。気づいたらそんなに友達いないもん。めんどくさいヤツとしか仲よくないし」
『KAMINOGE』本誌の巻末で毎号お届けしているマッスル坂井インタビュー。その収録は主に電話だったり、ペールワンズの事務所だったりして、本当は誌面のスペースを大きくはみ出すほどダラッダラ喋っています。
今後、当サイトではその完全版をお届けすることにしました。完全版と言いましても、徹頭徹尾“雑談”ですのでそのつもりでお読みいただけたらと思います。
構成:井上崇宏
 
「俺って誰とも接しやすくないんだな……っていうのを感じましたね」
──今月も電話ではなく編集部にお越しいただきまして。先週も一度ここに来ましたよね。

坂井 そう。集英社が発刊する素敵な40代向けの男性ファッション誌『UOMO』の取材ですよ。そこで私、ついにあのスタイリストの山本康一郎さんとの対談ページに呼んでいただきました。

──ね。山本康一郎さんはどうでした?

坂井 凄かった。言葉のキレというか洞察力というか、ほぼ初対面なのにボクのことなんかすべて見透かされているような気がした。あの日はペールワンズの事務所をお借りして、井上さんも交えつつ対談を録ったんですよね。前後のアイドリングトークから、ボイスレコーダーで録っている部分、そのあとのリアル雑談も含めて4時間半ぐらいおしゃべりしましたよね。

──坂井さん用語で言うと、それこそ康一郎さんは定期的に俺をチューニングしてくれる人なんですよ。

坂井 なるほどね。年末にユナイテッドアローズのクリスマスパーティーという名の謎の集まりでお会いしたとき、康一郎さんが井上さんの姿を見つけるや否や、なんつったか憶えてます? 「おまえの新しい駒沢の事務所、あの町にマーキングしてる感じ、やべえな」って言ってましたよね。

──そんな言い方だったっけ?(笑)。

坂井 「町にマーキングしてる感じやべえよ」って言ってましたよ。世田谷区駒沢のちょっと外れに縄張りを作った感じでやってるっていう。「とにかくマーキング臭がすげえから」って。

──全然そんな言い方じゃなかったけどな(笑)。

坂井 いやいや、そんな感じでしたよ。駒沢でマーキングって、煮込みの『かっぱ』以来のアクの強さですからね(笑)。

──いや、『かっぱ』っていうのは地方の方には馴染みのない名前かもしれないですけど、駒沢にある定食屋なんですよ。新日本プロレスの数々のレスラーたちも『かっぱ』の煮込みで身体を作ったと言われるぐらいの老舗でね。たしか高木(三四郎)さんも常連でしょ?

坂井 だから俺がDDTに入って練習生になるぐらいの20か21ぐらいのときに、最初に映像班の仕事でロケに行ったあと、「美味い店があるから」って高木さんが連れて行ってくれたのが『かっぱ』ですよ。それで俺、「あ、この人についていこう。こんな美味い物を食わしてくれる人に悪い人はいねえ」って思ったんだから(笑)。それでなぜかペールワンズは渋谷だったときよりもアクセスは不便なんだけど、いまのほうが人の出入りが激しいですよね。みんな気軽に遊びに来ちゃうから、井上さんたちの仕事が進まないっていう(笑)。こないだも夜中に坂田亘さんと佐藤大輔さんが来たんでしょ?

──来た。夜中の3時くらいに(笑)。

坂井 佐藤さんは元気なんですか? 仕事自体は充実しているように見えますけど。

──元気でしょう。違うんだよ、アイツもやっぱなんか抜けたんだよ。最近会ったでしょ?

坂井 俺は12月の頭に会いましたけど、たしかにあの佐藤大輔さんに気楽に会いに行けるようになっちゃってる(笑)。気楽に事務所に遊びに行って気軽にだべってきた。で、大輔さんは「このあと娘とご飯食べに行かなきゃいけないんだよ」って言ってた(笑)。

──抜けたなあ(笑)。でも坂井さんも含めてみんな抜けてきてんですよ。それがいいのか悪いのかはわかんない。

坂井 わかんないですね。

──でもみんな、前よりも接しやすくなったかなとは思うけど。

坂井 周りの人たちはまだまだとっつきにくいと思うけど、我々の中ではお互いが接しやすくなってますよね。

──坂井さん、聞いて。俺はここ数年ずっと言われてることがあるんですけど、前田日明、中邑真輔、飯伏幸太……このへんの方たちが私は接しやすい。

坂井 よくそんな人たちと接しやすいですね(笑)。

──で、本当にみんながみんな口を揃えて言うのは「なんであんな面倒な人たちとばかり付き合えるんだ?」と。違う違う、俺としてはそこが一番接しやすいところだと思って付き合ってるわけですよ。話が合うというか。

坂井 ああ。山本康一郎さんともそうなんですかね。「マーキングしてんじゃねえよ」「エヘヘヘ」ですもんね(笑)。

──ということは、ボク自身も人に対して接しにくいようなイメージを与えてたりするんでしょうか?

坂井 と、思いますよ。

──えっ!

坂井 そう思いますよ。俺は井上さんとは最初に会ったときから接しやすいと感じたので、イコールほかの人はクセがある人だと感じるんだろうなと。ちょうど俺、きのうマセキ芸能社のプロレス好き芸人、セイシュン・ダーツの青木(泰寛)くんのトークイベントに呼んでもらったんですけど、俺は普通にしゃべってるつもりなんですよ? 「○○選手はどういう感じですか?」とかって聞かれて、そこで「竹下選手はこうで、ディーノ選手はこうですよ」とか答えたら、俺はいつもの調子でしゃべってるつもりなんだけど、全単語ツッコまれるっていうか、正されるというか、修正されるというか(笑)。

──「またそんな悪いこと言って!」みたいな(笑)。

坂井 そうそう。「なんでそんなこと言うんですか! イベント始まってからずっと悪口しか言ってないですよ(笑)」みたいな。いや、そんなつもりはないんだと。こっちは全部おもしろおかしくというか、全部その人の魅力のひとつとしてしゃべってるつもりなのに逆に受け取られる。これがダメだったらプロレスラーのどこを愛したらいいの? 人間のどこを愛したらいいの? と。そこで「俺って誰とも接しやすくないんだな……」っていうのを感じましたね。

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