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  • 2016.09.15

GK金沢克彦コラム #117

GK金沢コラム連載第117回!! 「世界のスタンダードとなった新日本プロレス」

WWEを席巻する元新日本プロレス勢! 気になる飯伏の動向は?

 海の向こうで新日本プロレスが凄いことをやってのけた。快挙である。いや、正確には元新日本プロレス勢が世界№1の収益を誇る米国の巨大企業WWEで、3大王座を独占してしまったのだ。

 

 まず、NXTですでに他を寄せ付けないカリスマ的人気をもつ中邑真輔が、WWE(NXT)デビューから5カ月弱でサモア・ジョーを破ってNXT王座を奪取(8・20ブルックリン大会)。NXTの頂点に立った。ちなみに、中邑はここまで無敗の快進撃をつづけている。ついでに言うと、同じく無敗でアスカ(華名)がNXT女子王座の長期政権を築きつつある。

 

 それにしても、真輔の凄さは日本スタイルをそのまま押し通していること。というより、事実上WWEフロントサイドのトップでありNXTの責任者でもあるトリプルHに、入団の際、「キミの好きなようにやってほしい」とリクエストされた通り、好きなようにやりつつハイクォリティな試合内容を披露し、観客の絶対的な支持を受けていることが素晴らしいのだ。

 

 しかも、それ相応の相手と対戦したときには、新日本時代のインターコンチネンタル選手権クラスの内容を残している。まず、デビュー戦となったサミ・ゼイン戦でいきなりマックスといっていい内容を見せた。それ以降でいうなら、7・2両国大会(日本公演)で実現したケビン・オーエンズ戦、つづいて旧友でもあるフィン・べイラー戦、そしてベルト初挑戦で勝利を収めたサモア・ジョー戦。私が観たなかでは、この4試合がそれぞれに甲乙つけがたいベスト4となる。

 

 いま現在、NXTの看板選手となった真輔だけに、まだしばらく1軍昇格はないだろう。真輔のライバルとなりえる次のスターが出てくれば、文句なく1軍に行くことになると思う。そうなったら、今年の1・4東京ドームで名勝負を展開したAJスタイルズとの再会マッチも期待できる。真輔vsAJなら過去、米国ファンが見たことのないようなプロレスを披露してくれそうな気がするからだ。

 

 それともうひとり、AJに世界ベルトを奪われたものの、ディーン・アンブロスと真輔はピッタリと噛み合うような気がする。これも極上カード。まあ、来年以降になるのだろうが、真輔がRAW、スマックダウンでも旋風を巻き起こすことは間違いないと思う。

 

 ラテンのリズムを持つ稀有な日本人レスラー。キング・オブ・ストロングスタイルがWWEの頂点に立つ日はそう遠くないのではないだろうか?

 

 次にあっと言わせてくれたのが、元プリンス・デヴィットのフィン・ベイラー。WWE1軍の2ブランド制復活に伴い、7・19ドラフトでRAWに指名されたベイラーは、6日後には元WWE世界王者のロマン・レインズを破り、新設されたWWEユニバーサル王座への挑戦権を手に入れた。このベルトは、今後RAWの看板となるベルトである。そして8・21『サマースラム』でこれまた元世界王者のセス・ロリンズを王座決定戦でくだし、初代WWEユニバーサル王者として、いきなりRAWの頂点に立った。

 

 NXTから昇格してわずか1カ月での快挙である。ところが、この試合で右肩を脱臼してしまったことが判明し、結局ベルトを返上せざるを得なくなった。試合をじっくり見てみると、どうやら序盤の場外戦で負傷した模様。ロリンズが場外バリケードへ向かってパワーボムで投げつけたとき。明らかにべイラーは右肩からバリケードに突っ込んでいる。こればかりは受身のとりようもないから事故としかいいようがない。

 

 むしろ、その状態で最後まで怪我を感じさせない攻防を展開し、クー・デ・グラ(ダイビング・フットスタンプ)で勝利を奪ったことが凄いのだ。アクシデントは仕方がない。初代王者の名と実績は永遠に残るのだから復帰してからが勝負。すでに、ベイラーがRAWのトップであることは証明されたのだから。

 

 また、同じくRAW所属のカール・アンダーソン&ルーク・ギャローズのザ・クラブとの関係がどうなるのかにも注目したい。ギャローズとは入れ違いだが、ベイラーとアンダーソンは新日本時代のBULLET CLUBのオリジナルメンバーだ。どういったカタチで再会するのか、これも楽しみな材料なのである。

 

 そして真打ちともいうべきAJスタイルズの大躍進には驚くしかない。今年1月下旬のWWEデビューから3カ月で当時の世界王者であるロマン・レインズに挑戦。敗れはしたものの、巧みなインサイドワークで明らかに試合をコントロールしていた。6月からは復帰してきた別格のスーパースター、ジョン・シナとの抗争がスタート。6・19ラスベガス(マネー・イン・ザ・バンク2016)の一騎打ちでは、ザ・クラブ(アンダーソン&ギャローズ)の介入を借りての勝利だったが、2戦目の8・21ロス大会(サマ―スラム2016)では、フェノメナ―ル・フォーアームで堂々のフォール勝ち。

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