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  • 2016.09.02

GK金沢克彦コラム #115

GK金沢コラム連載第115回!! 「『両国ピーターパン』&『LION'S GATE』」

衝撃的だったLiLiCoの受け身と久々に見たヤングライオンたちの闘い

 いやはや、またまる1日遅れの更新となってしまい面目ない。だけど、サボっていたわけではないのだ。なにをテーマに書くべきか、この3日間ほど本気で考えて悩んでいた。

 

 この仕事を30年もやっていてそんなことはないだろう、と思うかもしれない。でも、こんなこともあるのだ。ふつうに考えたら、8月28日にDDTの真夏のビッグマッチである『両国ピーターパン2016 世界でいちばん熱い夏』を取材してきたのだから、その感想を書けばいい。それなのに、なにも浮かんでこない。

 

 べつに、DDTの両国大会でなにも感じなかったわけではない。書けないというより、今回ばかりは書く資格がないと思った。というのも、大会後半の第8試合(佐々木大輔&遠藤哲哉vsディック東郷&マイク・べイリ―)からセミファイナル(大家健&KAIvsHARASHIMA&宮本裕向)の終盤まで、記者席で爆睡してしまったからだ。

 

 恒例の言い訳をさせてもらう。まず前日、いろいろと仕事が立て込んでおり、2時間睡眠で会場へ向かった。なにも食べていないので、京樽でおにぎり弁当を買って持参していった。記者席には升席最後方のボックス席があてがわれていた。途中までは、試合後の選手のコメントを聞くために1階のインタビュースペースまで何度も往復したりしていた。

 

 

 そこで休憩中に弁当を食べた。ちょっと風邪気味だったので、そのあと風邪薬を飲んだのがまずかったらしい。ただでさえ、ボックス席は薄暗くて眠気を誘う場所なのだ。気がついたときには、完全に落ちていた。ひさしぶりだから楽しみにしていたディック東郷の勇姿をまったく観ることができなかった。ハッと我に返ったときには、勝ち名乗りを受けたHARASHIMAが、「それは鍛えてるからだー!!」と笑顔で叫んでいたしだい。

 

 記者歴30年にして初の不覚をとった。これでは大会を総括する資格などないだろう。  

 

 ただ、ひとつだけ印象に残った出来事を記しおきたい。というか、驚いたシーン。第6試合のDDT EXTREME選手権、LiLiCovs男色ディーノの一戦。まあ、彼氏の奪い合いとかそういうのは置いておいて(※そこも最後までおもしろかったのだけど)、最後にディーノが垂直落下式ブレーンバスターから男色ドライバーで、LiLiCoをきっちりとピンフォールしたことだ。

 

 思い返せば、LiLiCoがプロレスデビューしたのは、まる1年前の8・23両国大会。芸能リポーターや一般マスコミがわんさか押し寄せていたものの、試合内容がどうだったかといえば当然のように緩かった。ひと昔前の『ハッスル』を彷彿させるというか、プロレスラー側が合わせてあげてなんとか成立するというレベル。ま、当たり前だろう。

 

 だけど、あれから1年経って、垂直落下式ブレーンバスターを食らっているのだ。観ているほうがヒヤリとしたし、「ウソでしょ!?」と唖然とした。もちろん、しばらくLiLiCoは大の字に伸びたまま。ただし、試合後のドタバタ劇の主役ともなる人物だから、頭を抱えながらなんとか起き上がってきたし、インタビュースペースにも現れた。

 

 つまり、ちゃんと受身をとっていたのだ。正直いって『ハッスル』ではこんな危険な技が出ることはなかったし、こんな危険な技をまともに食らった素人のタレントはいない。受身の練習をそうとう積んできたのだろうな、と思う。周囲の人たちはあまり大騒ぎしていなかったのだが、私のなかでは衝撃だった。

 

 DDT両国大会に関して私が書けるのはここまで。あとは、ササダンゴ・マシン同様に自粛したい。

 

 そんなわけで、次のテーマとして浮かんできたのが、新日本プロレスが開催する別ブランドで、「若手育成プロジェクト」をテーマに掲げた『LION'S GATE PROJECT 3』だった。2月25日に第1回、5月19日に第2回がともに新宿FACEで開催され、どちらも超満員。新日本、ノア、K-DOJOの若手選手たちが中心となり、新日本、ノアのベテラン、トップ、中堅クラスが彼らのチャレンジを受けて立つという図式が、いまのファンにも新鮮に映ったらしい。

 

 ひと昔、いやふた昔前でいえば、新日本が1990年から後楽園ホールで不定期にスタートさせた『夢☆勝ちます』という特別興行によく似ている。あの当時でいくと、飯塚高史vs山本広吉(天山)、馳浩vs永田裕志、武藤敬司vs大谷晋二郎、佐々木健介vs石澤常光などが印象に残っている。

 

 キャリアで4年も先輩の飯塚とマットレスリング互角に渡り合った若き日の天山を見て驚いた記憶があるし、永田にいたってはコーナーへの串刺しジャンピングニーパットで馳を半失神状態に追い込んだりしている。

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