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  • 2016.06.02

GK金沢克彦コラム #102

GK金沢コラム連載第102回!! 「リコシェvsオスプレイ」

あのベイダーも観た!

世界中で賛否両論が巻き起きたハイフライヤー世界No.1決定戦!!

 新日本プロレスの『BEST OF THE SUPER Jr.XXⅢ』(以下、BOSJ)は後半戦に突入し、5日後の6・7仙台サンプラザホールで優勝決定戦が行なわれる。その前日には同ホールで公式戦8戦が組まれているが、最後の最後まで優勝戦進出者は読めない状況。それほど星取り争いは混とんとしているのだ。

 

 最終的に、どういう組合せ、どういう結果になろうとも、BOSJの場合、最後は名勝負の末に大団円というのが恒例のパターン。大逆転でBUSHIがファイナルに駒を進め、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのメンバーの介入がないかぎり、その方程式は変わらないとみていいだろう。

 

 ただし、今大会に関していえば、やはりあの試合に尽きるのかもしれない。5・27後楽園ホール大会のメインイベントを飾ったリコシェvsウィル・オスプレイ(Bブロック公式戦)である。大会前から、今年のBOSJの超目玉カードと前評判の高かったハイフライヤー世界No.1決定戦。その一方で不思議なのは、今回のBOSJは後楽園ホールで3大会が組まれているが、この5・27後楽園ホールがいちばん前売りチケットが伸びていなかったのだ。

 開幕戦の5・21後楽園ホールのメインは昨年のBOSJ優勝戦カードであるKUSHIDAvsカイル・オライリー。まあ、超満員になって当たり前だろう。そして、6・3後楽園ホールでは、メインがKUSHIDAvsマット・サイダル、セミが田口隆祐vsBUSHI。こちらも2試合とも好カードではある。

 

 だけど、私的観点からいくと、やはりもっとも魅力的なのは日本で初めて実現するリコシェvsオスプレイとなる。ということは、ファン層がまた新しくなったということなのか? 日本人選手のほうが知名度、認知度が高くて、外国人は馴染みが薄いのか? 2014年のBOSJ覇者のリコシェはともかく、オスプレイはまだ認知されていないのか? そんなことを考えつつ、その日ホールに足を運んだ。

 

 ところが、実際に大会が始まるとホールは満員の観客で埋まっていた。そして、メインのリコシェvsオスプレイで大爆発する。その爆発のしかたは異常だった。それまで静かに観戦していた(?)マニアの観客がホールをアメプロの会場へと誘い、ビギナーと思われる観客は初めて観る別次元の攻防にただただ驚嘆するばかり。それが混然一体となった感じなのだ。

 

 あの4・10両国大会で内藤時代がスタートして歴史が変わった瞬間に劣らないほど、いやそれ以上に日本のプロレス界の歴史が変わっていくさまを目の当たりにするような衝撃だった。

 

 リコシェvsオスプレイの展開する攻防は、まるで既存のプロレスとは別競技にようにさえ映った。それに合わせて客席から、「ディス・イズ・オーサム(※最高だ!)」コール。さらに、「ホーリー・シット(※なんてこった!」コール。

 

 試合がオスプレイの勝利に終わり、両者が睨み合うと「ワンモアタイム」コールの大合唱。ここは、WWEの会場かよ!? 私なんかも完全に会場の空気に圧倒されてしまった。

 

 試合中、思わず自分の口をついて出る言葉もライガーと同じで、「スゲェー」しかなかった(笑)。それ以外に、表現のしようがないのだ。

 

 その翌日、ちょっとした騒動が巻き起こった。あのビッグバン・ベイダーがツイッターで、この試合を批判(否定?)したのだ。

 

「これは体操かダンスのような動きで、プロレスの方向性として私には観ていて悲しい」

 

 こんな感じのツイート。他にも、NXT(WWE)GMのウイリアム・リーガルも長いツイート。こちらはイギリス紳士のリーガルらしく、レスリングというものを説いたうえで最終的にはこの一戦を評価している。また、ヤングバックスのマット・ジャクソンは「最高だぜ!」と絶賛。

 

 こういった感じで、この試合関連のツイートは20万件を軽く超えたらしい。だけど、私がイチバン驚いたのは、ベイダーやリーガルが『新日本プロレスワールド』をしっかり観ていること。それがわかったことが、なによりのサプライズである。

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