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  • 2016.04.28

GK金沢克彦コラム #97

GK金沢コラム連載第97回!! 「日米で動き出したBULLET CLUB」

新日本で再スタートを切ったBULLET CLUB!

そして、WWEで元BULLET CLUBのメンバーが結集か……?

 新日本マットと米国WWEマットで、『BULLET CLUB』と元『BULLET CLUB』が動き出している。

 今年に入ってAJスタイルズ、カール・アンダーソン、ドク・ギャローズの主力3選手が新日本を去りWWE入り。それに伴い、タマ・トンガが実弟であるタンガ・ロアを新戦力として、同ユニットに迎え入れた。4・10両国国技館では真壁刀義&本間朋晃を破って、いきなりIWGPタッグ王者となっている。

 実質、AJスタイルズに代わって、ボスに収まっているのは棚橋弘至を王座決定戦で破り、インターコンチネンタル王者となったケニー・オメガであり、これまで要所要所でしか爆発しなかったバッドラック・ファレがようやく怪物的ポテンシャルを全開にして、新日本勢の前にそびえ立っている感じだ。

 ただし、ファンの側がそこにまだ馴染んでいない感は否めない。プリンス・デビット(現フィン・ベイラー)が離脱したあとには、その穴を補って余りあるAJが現れた。ところが、AJだけならまだしもオリジナルメンバーであったアンダーソンが抜けた穴は、もっと大きいのかもしれない。アンダーソンという選手じたいが突然ブッキングされやってきた名前のある大物選手ではなく、ロス道場出身の新日本マット叩き上げで成り上がった男だからこそ、彼に対するファンの思い入れには特殊なものがあった。

 だから、BULLET CLUBがどれだけ悪どい手段を用いたり、乱入・介入を繰り返しても、アンダーソンという憎めない存在が緩和剤になっていた部分が大いにある。

 もうひとつ、残念なニュースが4・10両国大会でNEVER無差別級6人タッグ選手権(ケニー&ヤングバックスvs棚橋弘至&マイケル・エルガン&ヨシタツ)のセコンドについたコーディ・ホールが大怪我に見舞われたこと。試合を観戦したファンであれば気付いた人もいると思うのだが、試合序盤にアクシデントが起こった。

 6人が入り乱れての場外乱闘の際に、入場花道途中の段差、約4メートルはあろうかという高さからニック・ジャクソンがスワーントンボム(アタック)で舞った。そのとき、新日本サイドの3選手を押さえていたのがコーディ。その場所が近すぎたのか、ニックが目測を誤ったのか、ニックのスワントーンは棚橋、エルガン、ヨシタツを飛び越え、コーディを直撃。4メートルほどの高さから飛んだニックのウェイトをひとりで浴びてしまったコーディは、そのままフロアーに倒れ込んだ。

 まったく動けないコーディはこのとき、全身が痺れた状態だったという。モニターテレビを見ていた三沢威トレーナーらが素早く担架を持ちこんで、コーディを医務室に運びこんだ。運がよかったのは会場に中西学の担当医を務め、ヨシタツの治療にもあたっていた外科医師が、ヨシタツの復帰戦を見とどけるために来場していたこと。

 コーディの症状を見て緊急処置が素早く施された。5年前、中西が井上亘のジャーマンスープレックスを食って、動けなくなったときには「中心性脊髄損傷」と診断されたが、それに似た症状だと当初は伝えられた。その後、入院したコーディは歩行できるまでに回復したために、帰国したとのこと。

 ともかく、ひと安心だが、将来性十分であり、これからBULLET CLUBの正規メンバーとしての活躍が期待されていたコーディの離脱もイタイ。

 このタイミングで、内藤哲也がIWGPヘビー級王座を初戴冠し、大物フリーのSANADAを新戦力に迎えたロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(以下、L・I・J)の勢力は拡大し、ファンの支持は高まるばかり。

 一時は、IWGPヘビー、IWGPインターコンチネンタル、IWGPタッグ、NEVER無差別級と新日本のベルトを総取りしたこともあるBULLET CLUBの勢いにも若干の翳りが見えてきたように感じる。

 それを象徴するのが、4・2324後楽園ホール2連戦かもしれない。23日のメインは、CHAOS(オカダ・カズチカ&石井智宏&後藤洋央紀、YOSHI-HASHIvsL・I・J(内藤&SANADA&EVIL&BUSHI)の4対4イリミネーションマッチ。

 24日のメインが、新日本本隊(棚橋弘至&真壁刀義&本間朋晃&ヨシタツ&マイケル・エルガン)vsBULLET CLUB(ケニー&ファレ&トンガ&ロア&高橋裕二郎)の5対5イリミネーションマッチ。

 その期待感でいうと、試合前から23日のメインのほうが半端ないという雰囲気。もちろん、5・3『レスリングどんたく』(福岡国際センター)に向けて、内藤vs石井、オカダvsSANADA、後藤vsEVILというメイン、セミ、セミ前に組まれたシングル3番勝負の前哨戦のほうがインパクトがあるし、L・I・J入りしたSANADAの首都圏お披露目は最注目となる。

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