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  • 2015.10.22

GK金沢克彦コラム #70

GK金沢コラム連載第70回!! 「天龍ラストインタビューこぼれ話」

天龍がGKに語った最も印象に残った試合とは?

『ゴング』はvol.9からリニューアルということで、11月6日(金)に発売予定。いま、取材&執筆の真っ最中なのである。本の版型はいままでよりひと回り小さいB5変形サイズ。わかりやすく言うと、いままでの『ゴング』と『KAMINOGE』の中間ぐらいの大きさ。

 

 さらに、オ―ソドックスな右開きとなる。正直、昨年9月に発刊した第0号を制作するにあたり、井上崇宏氏(ペールワンズ代表)から最初に「左開きの横組みでいきます」と言われたときは、「!?」と思った。この「!?」には、「大丈夫かいな!?」とか「チャレンジャーだな!?」とか「オシャレでいいんでないかい!?」とか、いろいろな思いが込められていた。

 

 当然、最初は違和感を覚えたのだが、徐々に慣れてきて、むしろ左開きが当たり前のような感覚になってきた。そこで、今回リニューアルの話を聞いたときに最初に井上氏に確認したのは、左開きのままいくのか、右開きに変えるのか?

 

 井上氏の答えは至極シンプルなものだった。

 

「あ、右開きにします。左開きはですねえ、ボクが読みづらいから」

 

 それを聞いた私は、「!」と思った。この「!」には、「おいおいおい!」とか「マジかよ!」とか「うん、それでいいじゃん!」という意味が込められている(笑)。だけど、本当にそれでいいと思う。作り手の責任者が「読みづらい」と思うなら、そのままでいいわけがない。意地を張る必要もない。編集者が読みやすいと思うなら、読者もそう思うに違いないのだから。右開き、大いに結構なのだ!

 

 というわけで、私も“リニューアル”『ゴング』がどういう感じに出来上がるのか、とても楽しみにしている。

 

 いずれにしろ、中身の問題、中身の勝負であることだけは間違いない。その中身を少しだけ紹介したいと思うのだが、発売日から考えてみて、ある男が主役のひとりとなることは容易に想像できると思う。そう、1115両国国技館で引退試合を行なう天龍源一郎だ。

 

 ジャイアント馬場に始まり、アントニオ猪木、ジャンボ鶴田、長州力、藤波辰爾、三沢光晴、川田利明、武藤敬司、グレート・ムタ、橋本真也、蝶野正洋、髙田延彦、越中詩郎、佐々木健介、馳浩、鈴木みのる、大仁田厚、小橋建太、田上明、秋山準、天山広吉、小島聡、永田裕志、中西学、藤田和之、棚橋弘至、中邑真輔、柴田勝頼……など日本マット界を彩ってきた選手たちのほとんどと肌を合わせ、外国人ではA・ブッチャ―、T・J・シン、リック・フレアー、スタン・ハンセン、ブルーザ―・ブロディ、ロード・ウォリア―ズ、ランディ・サべ―ジ……などなど全盛期にあるビッグネームたちを体感してきた天龍。

 

 まあ、日本人、ガイジンを問わず、世代を超えてこれほどさまざまな大物選手との対戦経験を持つのは、天龍と武藤ぐらいのものだろう。その天龍がラストマッチで、いま現在のプロレスブームの象徴ともいうべきオカダ・カズチカと闘ってリングを去るわけである。

 

 こんなカッコいい散り際は過去を遡ってみても、なかなか見当たらない。人類最強の男・アレキサンダー・カレリンを引っ張り出して、「まさか!?」の引退マッチを実現させた前田日明以来のカッコよさだと思う。

 

 そんな天龍に今回、ワタクシ金沢がロングインタビューを試みている。私にしても、ダテに29年余この仕事をしてきたわけではないので、先ほど挙げた天龍の対戦相手(※日本人)でいうと、馬場さん以外には全員ロングインタビューを行なった経験がある。あ、グレート・ムタだけはやっていないなあ(苦笑)。

 

 その一方で、このコラムの主役たる天龍に関しては、なぜか『週刊ファイト』時代に2度インタビューして以来、まったくインタビュー取材をしていないのだ。『週刊ゴング』では“天龍番”として小佐野景浩さんがいたこともあるし、私が小佐野さんの後任で編集長に就任し、小佐野さんが編集企画室長になってからチャンスはあったのだが、そのころは清水勉さんに“天龍番”を任せる格好となった。というのも、天龍と清水さんは競馬好きという共通点があってメチャクチャ気が合っていたからだ。結局そんなこんなで油断(?)しているうちに歳月がドバドバ~ンと流れてしまい、今回の天龍インタビューはなんと27年ぶりとなった。

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