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  • 2015.04.30

変態座談会 #23

UFCフライ級タイトルマッチ デメトリアス・ジョンソンvs堀口恭司変態座談会「堀口はこれで終わりじゃねえ。まだ始まってもいねえよ! 椎名先生ともども、復活セヨ!」

浅草キッドの玉袋筋太郎、構成作家・椎名基樹、プロレス&格闘技ライター・堀江ガンツの“変態”3人が、酒を飲みながら居酒屋で好き勝手に語りまくる変態座談会。今回は、椎名先生病気療養中のため、玉ちゃんとガンツの二人が、4.26『UFC 186』のWOWOW生放送直後に、デメトリアス・ジョンソンvs堀口恭司のUFCフライ級タイトルマッチを語ります!

 

ガンツ さて、いまさっきUFCフライ級タイトルマッチのWOWOW生放送が終わったわけですけど、いかがでしたか?

 

玉袋 いや~、とにかく堀口を応援して、日本人初のUFC王者誕生を楽しみにしてたからさ、悔しかったな~。だいたいよ、5ラウンドの最後の1秒でジョンソンが腕十字を極めるってどういうことだよ!? 映画かよ!

 

ガンツ 映画の脚本としては、ベタすぎるというか、非現実的すぎる程ですよね(笑)。

 

玉袋 ベタすぎるんだけど、こんなことがUFCで起こっちまうんだもんなあ~。あれだけ完璧な闘いぶりを見せたうえで、最大限時間を使って鮮やかに極めるというね。金一封もんですよ。もちろん、デイナ(・ホワイト)からボーナスが出てると思うけどね。

 

ガンツ パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト獲得は、確実でしょうね(このあと、実際に獲得)。それにしても、5ラウンド後半にジョンソンが上のポジションを取った時点で、もう判定勝ちはほぼ確実なわけですよね。普通なら時間切れまでやりすごそうとしそうなものなのに、あえて極めにいくという。

 

玉袋 5ラウンドの時間すべてが、あの腕十字への“前振り”みてえなもんだからな。すげえオチだよ。完璧だよ。TKも言ってたけど、最後に極めることを考えて、あそこまで堀口を削っていってたんだとしたら、恐ろしいよ。あのフィニッシュのためのタックル地獄だったらね。

 

ガンツ 堀口選手も倒されながらも、すごく対応してたんですけどね。ジョンソンの闘いをしっかり研究して、相当練習も積んできた跡がうかがえたんですけど。それを想定して、体力を削るためのタックルだったかもしれないわけですよね。

 

玉袋 だから、やっぱり勝負は序盤の1、2ラウンドだったんだろうな。もう3ラウンドくらいから、ジョンソンが躊躇なく前に出て、タックル入れるようになってよ。

 

ガンツ なんか1、2ラウンドで、堀口選手の闘いのデータを取られちゃった感じでしたよね。

 

玉袋 取られたな~。その前に、いい打撃を入れねえといけなかったんだろうな。

 

ガンツ 堀口選手のパンチや蹴りも入ってはいたんですけどね。

 

玉袋 入ってたよ。だから1ラウンドなんかは、戦前にTKやガンツが予想したとおり、ジョンソンの対応が若干遅れた部分もあったしね。

 

ガンツ 遠い間合いから、本当は得意の前足での中段蹴りなんかを入れたいところでしたけど、それがあまり出なかったのは、やはりタックルを警戒していたからじゃないか、とTKは言ってましたね。タックルを警戒することで、闘い方が少し変わってしまったんじゃないかって。ジョンソンのタックルに対応はしていたんですけど、それによって、自分の良さも少し削がれてしまったという。

 

玉袋 だから、相手の良さを出させねえところも、マイティマウスの強さなんだよな。ちっちぇえマウスが巨大なマウスに見えたよ。パウンド・フォー・パウンドって言われるのもわかるな。

 

ガンツ 強さをさんざん見せつけた上で、芸術的なフィニッシュを見せるという。放送でも言いましたけど、GSPとヒクソン・グレイシーを合わせたような強さでしたよね。

 

玉袋 そうだよ、完璧だよ。あのラウンド終了間際に極める腕十字っていうのは、どうしても高田vsヒクソン戦を思い出さずにはいられないしね。あんときの悔しさと絶望感を、日本のファンにフラッシュバックさせるんだよ。

 

ガンツ だから、日本の格闘技界は、この敗戦からまた立ち上がらないといけないですよね。

 

玉袋 そうだな。だから番組の冒頭でも言ったけど、日本人初の世界チャンピオンということで、ボクシングで言えば白井義男になるチャンスだったけどさ。白井義男っていうのは、敗戦で落ち込んでいた日本に希望の光を与えたってことで、この格闘技敗戦国である日本に、堀口が希望の光を見せてくれるかなって思ったんだけど、これがまた、世界は遠かったってことだな。

 

ガンツ 頂は想像以上に高かった、と。

 

玉袋 高かったな~。でも、堀口っていう存在を世界にアピールはしたと思うからね。

 

ガンツ まだ24歳ですしね。

 

玉袋 そうだよな。これからだよ。これで終わりじゃねえんだから。まだ始まってもいねえよ!

 

ガンツ さっきTKと話したんですけど、24歳って、TKがデビューした歳だそうです(笑)。

 

玉袋 デビューの歳かよ! それで、世界のトップ、パウンド・フォー・パウンドとやり合う位置にいるわけだからね。

 

ガンツ 堀口選手は高校卒業するとき、大学の推薦が決まってたんですけど、プロ格闘家として遠回りになるってことで、推薦を蹴って、クレイジー・ビーの内弟子になったわけですからね。

 

玉袋 弟子入りっていうのがいいよな。

 

ガンツ 寮生活ですからね。

 

玉袋 新弟子生活を送ってるわけだからね。そっから、世界のトップとやりあうまでいってよ。メインイベントでタイトルマッチをやったっていう経験が何事にも代え難いものだからね。堀口はまた上がって来るよ。これからどんどん進化するだろうしね。チャンピオンのデメトリアス・ジョンソンが強いからこそ、また強くなれるチャンスを得たってことだよ。すげえよな、この切磋琢磨は。まあ、その技術の進歩のスピードが速すぎて、なかなか追いつけねえんだけどよ。

 

ガンツ チャンピオンが一番進化してるわけですからね。

 

玉袋 そうだよ。「追われる者より追う者の方が強いんじゃあ!」っていう、『仁義なき戦い』のセリフを覆してるよ。追われるほうが強いんだから。

 

ガンツ フライ級はジョンソンのあとに道ができてるわけですしね。

 

玉袋 でも、なんとか堀口には、ジョンソンを追い越してほしいよ。

 

ガンツ まずは9月下旬開催が噂されるUFC日本大会あたりで、復活の狼煙を上げてほしいですけどね。

 

玉袋 復活してほしいね~。今回は負けて納得がいく相手だったしな。とりあえず、試合前に「トンカツ食いてえ」って言ってたから、トンカツ食って再起してほしいよ。でも、涙の味でソースいらねえだろうな。涙がソースだよ。

 

ガンツ 『UFC 186』のその他の試合はいかがでした?

 

玉袋 俺はシュートボクセの新星、23歳のトーマス・アルメイダっていうのが面白かったよ。あれは期待できるだろ。

 

ガンツ また、新しい強い選手が次から次へと出てきますよね。シュートボクセも一時期、ヴァンダレイ・シウバやマウリシオ・ショーグンをはじめ、有名選手がほとんど離脱してしまって大変な時期を迎えてましたけど、ちゃんとこういう選手が出てくるという。

 

玉袋 それが名門の力だろうな。選手育成のノウハウもすげえんだろうし、フジマール会長も「ヴァンダレイやショーグン以上の選手を育ててやる」っていう気持ちもあるだろうしね。しかも、アルメイダはまだ柔術が茶帯っていうところがいいよ。まだ黒帯でもねえ、伸びしろがすげえあるっていうね。

 

ガンツ またシュートボクセらしい、ストライカーで。かつ、ヴァンダレイらの世代より、テクニカルになっているというのもいいですね。

 

玉袋 上下に打ち分けるラッシュとか良かったよな。

 

ガンツ あのシュートボクセのかけ声も懐かしかったですよね。

 

玉袋 なつかしかった! やっぱ、シュートボクセの選手の試合は、あれ聞かねえとな。だからアルメイダも日本大会で観たいね。フジマール会長とか、セコンドと一緒に来てもらってよ、久しぶりにさいたまスーパーアリーナが「ヘーイ、ヘーイ」っていうかけ声響かせてほしいよ。みんな、日本のファンも言いてえだろうしな。

 

ガンツ トーマス・アルメイダはバンタム級ですから、水垣偉弥選手との対戦とか観たいですよね。

 

玉袋 お~、それいいねえ。水垣vsアルメイダ、いいんじゃねえの~! マッチメイカーに伝えてほしいよ。

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