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  • 2015.01.22

GK金沢克彦コラム #31

GK金沢コラム連載第31回!! 「1票投じる」

『ゴング』新装刊1号発売直前に振りかかった
GK最大のテーマとは……?

 我家では地上波テレビとBS放送しか観られない。20年ぐらい前にいち早くWOWOWに入っていたことを思うと、今どき珍しいのかもしれない。当時、WOWOWに入っていた理由は、映画とリングス中継と海外のボクシングのタイトルマッチを観たかったから。だけど、『スカパー!』が台頭してきて、リングス中継も終了へ向かい、同時期に米国UFCの放送が開始されたものの、どうもUFCには今ひとつ馴染めないというか、肌が合わないというか、ひとことで言うと「つまらなかった」のである。だから、解約!(※と言っても、決定権を持つのは嫁さんだったから嫁さんの決定に従うのみ……)。

 

 それ以降、CS放送などにもついぞ入らないまま現在を迎えている。だから、いろいろと仕事ではお世話になりつつも、『サムライTV』のオンエアを自宅で観たことがない。『週刊ゴング』時代は編集部でよく観ていたし、気になるプログラムがあると仲のいいAP(アシスタント・プロデュサー)の方に頼んで、録画したCDをいただいたりしていた程度である。

 

 ただ、意外にプロレス関連マスコミにはそういう人もけっこういるらしい。これって、どう表現すればいいのか難しいのだが、私も含めてそういう類の人たちの感覚は似ていて、「サムライTVは観るものではなく、出る(出演する)もの」という感覚が強いのだ。出演して楽しみながら勉強もできちゃう。よく知らない団体や選手の試合がVTRで流れてきたら、そのV中に三田佐代子さんに、あの早口でいろいろと教えてもらう。出演して楽しんで勉強して、そのうえギャラをいただく。身勝手ながら、なんと素晴らしいことなのだろうか! そういう感覚なのである。

 

 一方、これは紙媒体なのでまた違った感覚かもしれない。私は未だに『東京スポーツ』(以下、東スポ)をほぼ毎日のように購入している。数年前に比べると、プロレスの記事の扱いが本当に減ってしまった東スポだが、こちらはもう30年以上も読み続けている癖としか言いようがない。仕事仲間の中には「もう5年ぐらい『東スポ』は見ていないよ」という人間もいるのだが、私の場合、飯を食う、トイレに行く、煙草を吸うに近いほど、東スポを買うが日常の生理現象のごとく染みついてしまっている。だから、プロレス記事が少なくても“男セン”に目を通したり(笑)、他のスポーツ紙とは明らかに一線を画している野球記事を楽しんだりと、一応読みどころはあるので、買って損をしたとか感じることはない。

 

 その反対がプロレス誌となる。やはり、『週刊ゴング』が消滅(休刊)してからも『週刊プロレス』(以下、『週プロ』)のことはなんとなく気にかかる。発売日以降に自宅に近い駅前を通ることがあると、駅改札前の書店に入って、立ち読みすることが多い。まあ、パラパラパラパラッと5分程度なのだが、5分程度で済まない内容と感じたときだけは購入する。周囲の人には「買えばいいじゃないですか! 金沢さんが『週プロ』を立ち読みしているのって、凄く格好悪いと思いますよ」と強くダメ出しを受ける。まあ格好悪いのは構わないのだが、そこには「500円ぐらいのものなんだから考えなくてもいいじゃんか!」という意味が込められているのだ。

 

 うん、それはわかっている。500円という値段で悩むのは、さすがに『週刊ファイト』時代で終わっている(笑)。だけど、どこか抵抗があるのだ。なにか未だに引っ掛かるというか、大げさに言うなら自分の中の大切な何かを捨ててしまうような気にさせられる。この話を1年以上前にたしか福岡国際センターの喫煙所で井上崇宏クン(『KAMINOGE』編集長)としたことがある。まだ『ゴング』復刊が正式決定する前のことだったと記憶している。

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